はらまるごはん

血糖コントロールレシピ&スイーツ

糖質コントロール①~糖質の必要量は人それぞれ~

私が担当する栄養カウンセリングでは、糖尿病等の生活習慣病や減量目的の相談が多く寄せられます。

最近は、「糖質制限」をしている方が本当に多くなりました。糖質制限食というのは、糖質の多い食品の摂取を少なくして食後の高血糖を防ぐ食事療法です。

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今より少しだけ糖質量を減らすゆるやかな糖質制限から、ごはん・パン・麺等の糖質の多い食品は一切食べない厳しい糖質制限までそのやり方は様々です。

減量に成功した方や血糖値が改善した方がいる一方で、減量できたもののリタイアしてリバウンドする方や、便秘がひどくなる方、筋力が低下して疲れが増し気力や活動量が落ちてしまう方が後をたちません。

糖質制限でうまくいかなかったのはどんな人?

「ご飯やパンなどの主食を減らしたが、おかずばかりを沢山食べられなかった。」

「集中力がなくなってしまい、気力が落ちてあまり外出しなくなった。」

糖質を減らしたけれど、他の栄養素でエネルギーを補えなかったパターンです。特にやせ形の方に多くみられます。

糖質制限をすると、糖質で制限した分のエネルギーは糖質以外の栄養素(タンパク質と脂質)で補い活動のエネルギー源にします。

糖質を厳しく制限すればするほど、かなりの量の肉や魚などのタンパク源や油などのおかずを食べなければならないということです。胃腸が弱い方(特に日本人に多い)はおかず中心の食事は消化に時間がかかる為に体の負担になりやすく、また過度のエネルギー不足は体調不良の原因になります。

こんな例もあります。

「半年ぐらい頑張って糖質を制限したが、我慢していた反動で今度は食べすぎるようになった。」

「ご飯などの主食を食べない代わりに、お菓子類を食べるようになった。」

元々糖質が大好きで、糖質制限がストレスとなっているパターンです。女性に多くみられます。

過度の糖質制限でおかず中心の食事になると、塩分や脂質の過剰摂取となります。また、長期的なタンパク質の摂りすぎは腎臓機能の負担を大きくするという報告もあります。

ただ、もともと大盛りご飯にジュースやデザートが大好きであきらかに糖質のとりすぎだった人は、ある程度糖質制限が必要ですし、糖質制限により減量などの効果は表れやすくもあります。

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自分の1日に必要な糖質量を知ることが大切です

糖質の必要量は人それぞれで、体格や活動量等により皆違います。また食べるタイミングや食べ方によっても体への吸収のされ方が違います。

糖質は体を動かす大切なエネルギー源です。まずは今どのくらいの糖質量を食べているのかを把握して、本当に糖質制限の必要があるのかを考えてみる事から始めてみてはいかがでしょうか。

制限と考えるとマイナスのイメージがつきまといますが、糖質をうまくコントロールすると考えると前向きに取り組めます。

栄養カウンセリングでは、個人個人に合わせた適切な糖質量を話し合っています。

健康診断等で管理栄養士による栄養相談を受ける機会があればぜひ、自分に適切な糖質量について相談してみてください(^^)